エケベリアの中でも、ひときわ美しい白い姿で人気を集めているのが「ラウイ(Echeveria laui)」です。
葉全体を覆う真っ白な「白粉(ブルーム)」が最大の魅力で、まるで陶器のような質感を楽しめることから、多肉植物好きなら一度は育ててみたい憧れの品種として知られています。
しかし、美しい反面、「白粉が取れてしまった」「夏に溶けてしまった」「葉挿しが難しい」といった悩みも多い品種です。
この記事では、ラウイの基本的な育て方はもちろん、白粉をきれいに保つコツやラウリンゼとの違いについても詳しく解説します。
この記事で分かること
- ラウイの特徴
- 白粉(ブルーム)の役割
- ラウリンゼとの違い
- 季節ごとの管理方法
- 初心者でも失敗しにくい育て方
ラウイ(Echeveria laui)とは?

ラウイはメキシコ原産のエケベリア属に属する人気品種です。
葉全体を覆う厚い白粉が特徴で、光の当たり方によっては青白く見えたり、ほんのりピンク色に紅葉したりと、一年を通してさまざまな表情を楽しめます。
成長速度は比較的ゆっくりですが、その分ロゼットが美しく整いやすく、観賞価値の高い品種です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 学名 | Echeveria laui |
| 属 | エケベリア属 |
| 生育型 | 春秋型 |
| 育てやすさ | ★★★☆☆ |
| 紅葉 | ★★★★☆ |
| 白粉の美しさ | ★★★★★ |
| 葉挿し | ★★☆☆☆ |
| 成長速度 | ★★☆☆☆ |

ラウイは丈夫な品種ですが、「白粉を守ること」が美しく育てる最大のポイントになります。
ラウイの特徴
ラウイが多肉植物ファンから高い人気を集める理由は、他のエケベリアにはない独特の魅力にあります。
美しい白粉(ブルーム)
ラウイ最大の特徴は、葉全体を覆う厚い白粉です。
この白粉は単なる汚れではなく、植物自身が分泌している天然の保護膜です。
- 強い紫外線から葉を守る
- 乾燥を防ぐ
- 雨や水滴をはじく
- 病気のリスクを軽減する
そのため、白粉を無理に拭き取ったり、水で洗い流したりする必要はありません。
白粉はラウイが健康に育つための大切なバリアです。
肉厚で丸みのある葉
ラウイは葉が厚く、丸みを帯びたフォルムが特徴です。
白粉との組み合わせにより、まるで陶器やロウ細工のような美しい姿になります。
ゆっくり成長する
エケベリアの中では比較的成長がゆっくりです。
そのため、植え替えの頻度は少なく済みますが、大きな株になるまでには時間がかかります。
成長が遅いからこそ、長期間きれいなロゼットを楽しめるのもラウイの魅力です。
ラウイとラウリンゼの違い
園芸店やネットショップでは、ラウイとラウリンゼが似た見た目で販売されていることがあります。
しかし、両者にはいくつかの違いがあります。
| 比較項目 | ラウイ | ラウリンゼ |
|---|---|---|
| 葉の形 | 丸く肉厚 | やや細長い |
| 白粉 | 非常に厚い | やや薄い |
| 育てやすさ | 普通 | 育てやすい |
| 葉挿し | 難しい | 比較的成功しやすい |
| 価格 | 高め | 比較的安価 |
もっとも分かりやすい違いは白粉の量です。
ラウイは葉全体が真っ白になるほど厚く白粉をまとっていますが、ラウリンゼはやや青みが残ることが多く、葉も少し細長い印象があります。
また、ラウリンゼは交配種のため丈夫で育てやすく、葉挿しでも増やしやすい品種です。

ラウイは原種、ラウリンゼは交配種です。見た目は似ていますが、性質には違いがあります。
ラウイの育て方
ラウイは丈夫な品種ですが、白粉をきれいに保ちながら育てるには、基本的な管理が大切です。
日当たり
春と秋はよく日に当てることで、締まったロゼットになり、美しく紅葉します。
ただし、真夏の強い直射日光は葉焼けの原因になるため、遮光を行うのがおすすめです。
| 季節 | 管理方法 |
|---|---|
| 春 | 日なたで管理 |
| 夏 | 30~45%程度遮光 |
| 秋 | 十分に日光へ当てる |
| 冬 | できるだけ日当たりを確保 |
真夏は葉焼けよりも高温による蒸れの方がダメージが大きくなることがあります。
水やり
ラウイは乾燥気味の管理を好みます。
春と秋は土が完全に乾いたらたっぷり水を与えましょう。
| 季節 | 水やり |
|---|---|
| 春 | 土が乾いたらたっぷり |
| 夏 | 控えめ |
| 秋 | 土が乾いたらたっぷり |
| 冬 | やや控えめ |
夏は高温になる時間帯を避け、早朝に水やりを行うと根への負担を減らせます。

水を与え過ぎると根腐れだけでなく、株が徒長して美しいロゼットが崩れる原因にもなります。
おすすめの用土
ラウイは水はけと通気性の良い用土を好みます。
市販の多肉植物用培養土でも育てられますが、軽石や硬質赤玉土を混ぜることで、さらに排水性を高められます。
用土選びのポイント
- 排水性を重視する
- 通気性の良い土を選ぶ
- 鉢底穴のある鉢を使用する
- 夏は蒸れを防ぐ管理を意識する
白粉(ブルーム)を落とさず育てるコツ
ラウイを育てる上で最も重要なのが「白粉(ブルーム)を守ること」です。
この白粉は植物が自ら分泌している天然のワックス成分で、紫外線や乾燥、病原菌などから葉を守る役割があります。
見た目の美しさだけでなく、ラウイが健康に育つためにも欠かせない存在です。
一度こすれてしまった白粉は、その葉では基本的に元に戻りません。
新しく展開する葉には再び白粉が付きますが、傷付いた葉はそのままになるため、日頃から丁寧に扱うことが大切です。
できるだけ葉を触らない
植え替えや移動の際は、葉ではなく鉢を持つようにしましょう。
葉を指でつまむだけでも、白粉が取れてしまうことがあります。
白粉を守るためには「なるべく触らない」が基本です。
頭から水をかけない
水やりは株元へ行い、葉の上から勢いよく水をかけるのは避けましょう。
水滴が乾く過程で白粉がまだらになったり、見た目が悪くなったりすることがあります。
雨ざらしで管理している場合も、長雨が続く時期は軒下へ移動すると安心です。

写真撮影のために葉を何度も触ってしまい、白粉が落ちてしまうことも少なくありません。
夏越しのポイント
ラウイは高温多湿を苦手とします。
日本の夏は原産地よりも蒸し暑いため、夏越しが最大のポイントになります。
30~45%程度の遮光がおすすめ
真夏の直射日光は葉焼けだけでなく、株全体の温度を大きく上昇させます。
遮光ネットを利用し、直射日光を和らげながら管理しましょう。
遮光率は30〜45%程度から始め、地域や栽培環境に応じて調整するのがおすすめです。
風通しを確保する
風が止まると鉢の中に熱がこもり、蒸れによる根腐れが起こりやすくなります。
屋外では風通しの良い場所へ置き、ベランダや室内ではサーキュレーターを利用すると管理しやすくなります。
夏の水やり
水やりは控えめにし、早朝の涼しい時間帯に行います。
昼間や夕方の高温時は避けましょう。
夏越しのポイント
- 30〜45%程度の遮光
- 風通しを良くする
- 早朝に水やりをする
- 蒸れを防ぐ
冬越しのポイント
ラウイは寒さにもある程度耐えられますが、霜や凍結には注意が必要です。
最低気温が0℃近くになる地域では、不織布をかけたり軒下へ移動したりすると安心です。
冬は生育がゆっくりになるため、水やりも控えめに管理しましょう。
暖房の効いた室内よりも、霜が当たらない明るい屋外の方が、締まった株に育ちやすくなります。
葉挿し・増やし方
ラウイは葉挿しでも増やせますが、他のエケベリアに比べると成功率はあまり高くありません。
葉が厚く外れにくいため、途中で折れてしまうことも多くあります。
葉挿しを行う場合は、付け根からきれいに取り外し、春または秋の生育期に挑戦するのがおすすめです。
株を増やしたい場合は、胴切りや子株の方が成功しやすいケースもあります。
無理に葉を外すと株を傷めるため、自然に外れる健康な葉を利用しましょう。
よくあるトラブル
葉焼けした
急な直射日光や夏の高温によって葉焼けすることがあります。
葉焼けした部分は元に戻りませんが、株が元気であれば新しい葉が展開して見た目も回復していきます。
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葉がしわしわになる
水切れだけでなく、根腐れや高温ストレスでも葉はしわしわになります。
原因を確認してから対処しましょう。
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カイガラムシが付く
葉の付け根や株元は害虫が潜みやすい場所です。
定期的に観察し、早めに対処しましょう。
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まとめ
ラウイは、美しい白粉と整ったロゼットが魅力の人気エケベリアです。
育て方自体は難しくありませんが、白粉を守るために葉を触りすぎないことや、夏の高温多湿を避けることが、美しい株を維持するポイントになります。
また、ラウリンゼとは見た目が似ていますが、白粉の量や葉の形、育てやすさなどに違いがあります。それぞれの特徴を理解すると、より多肉植物栽培を楽しめるでしょう。
この記事のまとめ
- ラウイ最大の魅力は美しい白粉(ブルーム)
- 白粉は紫外線や乾燥から葉を守る天然の保護膜
- 一度取れた白粉は基本的に元へ戻らない
- 夏は30〜45%程度の遮光と風通しが重要
- 水やりは乾燥気味を意識する
- ラウリンゼとは白粉の量や葉の形に違いがある
- 葉挿しよりも胴切りや子株で増やす方が成功しやすい

ラウイは少し気を使う品種ですが、そのぶん美しく育った姿は格別です。白粉を大切に守りながら、自分だけの美しいラウイを育ててみてください。