多肉植物「クラッスラ」、特に「小米星」や「南十字」の増やし方について詳しくお話しします。
挿し芽による簡単な増やし方を中心に、初心者の方でも失敗しない方法を徹底解説していきます。
挿し芽で無限に増やす
クラッスラを増やす最も簡単な方法が、挿し芽。
やる事は簡単。
親株から茎を切り取り、それを土に挿して新しい株を育てる方法です。
なぜ挿し芽がおすすめなのか?
クラッスラは、葉挿しがほとんどできないので、挿し芽で増やすのが一般的。
研究によると、クラッスラの挿し芽の成功率は約80%とされています。
準備するもの
用意するものは下記のとおり。
- クラッスラ親株
- ハサミ(消毒済)
- 用土
- ピンセット
挿し芽の手順
今回は、「小米星」を使って実践していきます。
このやり方は、「南十字星」、「十字星」、「エリコイデス」、「若緑」などにも使える方法です。
step
1挿し穂の切り取り
長く伸びた茎を5cm程度の長さにカットします。ハサミはアルコール等で消毒してから使用します。
ハサミの消毒を忘れると、切り口からウイルスが侵入して挿し芽失敗、親株も病気にかかるリスクにさらすことになります。
step
2下葉を取り除く
切り口から2〜3cm下の葉を取り除きます。2~4枚の葉を取り除くことになります。
エケベリアなどと比べると、葉は取れにくいです。葉をそぎ落とす感じで取り除くと良いです。
茎が木質化している場合は、爪で刺激(皮を軽く剝ぐイメージ)してあげると発根が促進されます。
step
3切り口を乾燥させる
この行程は省いても発根しますが、土に病原菌が居る場合、切り口から侵入して腐ってしまうことがあります。
無菌で清潔な土を使う場合は、すぐに挿してしまっても大丈夫ですが、心配な場合は、切り口を乾燥させましょう。
乾燥させる場合は、切り取った挿し穂を日陰の風通しの良い場所に置きます。長く乾燥させると挿し穂が萎れてしまうので、私は、1~2時間で良しとしています。
乾燥させる時間や、乾燥させるかどうかは人によって違います。多肉植物生産者は、時間の節約の為に切ってすぐに土に挿しているところもあるくらい。
それでも無事に発根するので、乾燥させなくても良いかもしれない。ただし、土は清潔なものを使用するのが前提です。
step
4土に挿す
ピンセットを使用して土に挿していきます。
使用する用土は目が細かく、無菌のものがおすすめ。
硬質赤玉の細粒や、鹿沼土の細粒、バーミキュライト等をブレンドして使うのがおすすめ。クラッスラは水を好むので、ピートモス等でもOK。
迷ったら、市販の挿し芽の土を使えば問題なし。
step
52~3日後に水をやる
水をやって発根を促進します。
春~秋なら1~2週間で発根してくれます。
水やりの際にメネデール等の活力剤を与えるのも効果的です。
発根までの管理
発根までは、過保護気味に管理するのがおすすめ。
- 明るい日陰や、朝日が当たる場所に置く
- 直射日光は避ける
- 温度は、20〜25℃が理想的
- 湿度は、50〜60%が理想的
2〜3週間後、軽く挿し穂を引っ張ってみて抵抗があれば発根のサインです。
よくある質問
Q: 挿し芽の最適な季節はいつですか?
春から秋にかけてが最適です。特に5月から9月が理想的。
Q: 挿し芽した株が枯れてしまいました。
主な原因は過度の水やり、日光不足、または病気です。環境を見直してみましょう。
Q: 葉挿しと挿し芽はどちらが良いですか?
クラッスラの場合、葉挿しの成功率が低いです。
挿し芽の方が成功率が高く、成長も早いです。
Q: 複数の挿し穂を一つの鉢に挿しても大丈夫ですか?
可能ですが、間隔を空けて挿すことをおすすめします。
1~2cm程度の間隔があれば大丈夫。
成長してきて込み合うようなら、植え替えれば問題なし。
クラッスラは無限に増やせる
ポイントを押さえて、ゆっくりと根気よく育てていけば、クラッスラは無限に増えていきます。
ポイントは以下の通り。
- 健康な茎を選び、適切な長さで切る
- 清潔な土に挿す
- 水やりと光の管理に注意する
これらの基本を守れば、誰でも簡単にクラッスラを増やすことができます。