この記事では、多肉植物の葉刺しの再利用方法を解説します。
うまくいけば、1枚の葉っぱで2度の葉刺しを行うことができます。
やり方は、葉刺し後の葉っぱを取り除いたあと、その葉っぱを再度挿しておくだけ。
多肉植物の葉刺しの再利用方法
葉刺しの再利用とは、1枚の葉っぱで2度の葉刺しを行うことです。
鉢上げのタイミングで、親の葉っぱを取り除き、再度土に挿しておくことで2度目の葉挿しができます。
2度目の葉挿しは成功率は下がりますが、レアな品種の葉刺しをする場合や、多肉植物を効率よく増やしたい方は、挑戦してみる価値があります。
2度目の葉挿しを行うには、元の葉っぱが萎んでいないことが条件となります。
葉が萎んだり、消滅したりしていたら葉刺しできません。
再利用のやり方
葉挿しを2回行うのは難しいですが、「成功率を高められるようなやり方」を解説していきます。
冬以外の季節で挑戦する
冬は多肉植物の成長が遅くなるため、2回目の葉挿しに挑戦するのが難しいです。
2回目の葉挿しに挑戦するパターンは2通り考えられます。
- 春に1回目の葉挿しをし、秋に2回目に挑戦する
- 秋に1回目の葉挿しをし、冬を越して翌春に2回目に挑戦する
これ以外のパターンでも成功できると思いますが、難易度が高まります。
葉挿しに使用する用土
まず、使用した土について解説します。
親の葉っぱを萎びさせずに維持したいので、水持ちがよく、肥料成分を含んだ土で葉刺しをしました。
葉挿し用の用土は、日向土1:硬質赤玉1:硬質鹿沼0.1の配合土に、「花と野菜の培養土」を土の全体量の40%程度を混ぜています。
使用する土について詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。
-
多肉植物の培養土の作り方。花と野菜の培養土を使用して、水はけの良い多肉専用培養土を作る
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水やりの管理をうまいことやる
2回目の葉挿しに挑戦するには、「水やりをうまいことやる」必要があります。
- 葉挿しの根、芽が出ていないとき : 湿度を与える程度の水やり
- 根が張ってきたとき : 土の半分程度が湿る水やり
- 根が張り、葉が100円玉程度の大きさになった : 土全体が湿る水やり
「土に栄養を入れて葉挿しの成長速度を早める」と同時に、「上手な水やり管理」で葉挿しの葉を延命します。
上手に管理すると、元の葉が残っている、もしくは肥大化します。
また、冬よりも春~秋に葉挿しをしたほうが成長速度が速いため、2回目の葉挿しに挑戦できる可能性が高くなります。
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1葉挿しを育てて大きくする(1回目の葉挿し)
十分に成長した葉挿しを用意します。
黒ポットの右側から生えている大きな1枚の葉が「葉挿しをした親の葉」です。
子株が成長しても大きいままで管理できたので、鉢上げと同時に「葉挿しをした親の葉」を取り除いて再利用してみます。
ということで、葉挿しをした親の葉を取り除いていきます。
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2親の葉を取り除く
なるべく丁寧に、生長点を傷つけないように取り除きます。
この作業は、葉挿しの鉢上げと同時に行うと作業しやすいです。
親の葉に根っこが付いてくることがありますが、気にせずにそのまま使います。
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3葉っぱを土に挿す
通常の葉挿しと同じように、土に挿して管理します。
土に挿さずに根を生やすやり方もありますが、2回目の場合は土に挿して水やりをしたほうが湿度を保てて成功率が高いです。
分離した株は、プレステラ90に植え替えました。
2回目の葉挿しが成功すれば、多肉植物を効率よく増やすことができますが、成功率は1回目の葉刺しよりも落ちるので、あまり期待しすぎずに管理します。
葉挿しの成功率を高めるワンポイント
葉挿しの葉をもぎ取る前に、肥料を与えることで葉挿しの成功率を高めることができます。
葉をもぎ取る1~2週間前に置き肥、もしくは液肥を与えておくのが効果的です。
置き肥をした場合は、水やりをするのを忘れずに。(置き肥は水やりで溶けて効果を発揮します!)
とはいえ、葉が小さい品種は元の葉を残して葉挿しするのは無理です。
具体的には、2cm以上の葉っぱで挑戦すると良いでしょう。
成功率は下がるが、チャンスはある
2回目の葉挿しに挑戦するポイント
- 土に栄養を入れて、成長を早めておく
- 水やりをうまいことやる
- 葉挿しをするなら春~秋が良い
基本的に2回目の葉挿しは成功率が低くなりますが、レアな品種を葉挿しする機会があれば、挑戦してみても良いと思います!
小さい葉の品種では不可能ですが、大きく育った親株(葉の大きさ2cm以上が目安)があれば、ぜひ挑戦してみてください。