この記事では、多肉植物の葉挿しで稀にある「葉は出たけど、根が出ない」問題について解説しています。
「根だけ出てくるパターン」について解説している記事は多いものの、「葉は出たけど、根が出ない現象」について解説している記事は少ない。
ということで、困っている人も多いはずなので情報をまとめておきます。
この記事で学べること
- 葉挿しの根が出ない時の対処法
- なぜ、葉挿しで根が出てこないのか
- 葉差し成功の秘訣
葉は出たけど、根が出ない
葉挿しでの困りごとは主に2パターンあります。
- 根だけ出て、葉は出ないパターン
- 葉だけ出て、根が出ないパターン
今回は、「葉だけ出て、根が出ないパターン」について解説していきます。
根が出ないと成長に良くない
多肉植物の葉挿しの場合は、親の葉から水分や養分を貰えるので、すぐに枯れることはありません。
ですが、稀に根が生えないまま、葉だけが成長してしまうことがあります。(上の写真のような感じ)
考えられる原因はいくつかあります。
- 品種による影響
- 水やりなどの管理方法に原因がある
- 葉の挿し方が浅く、日差しで根が弱った
など。
発芽はしたけど根が出てこない時の対処法
対処法としては、以下の手順となります。
- とりあえず、日陰に移動(体力温存をはかる)
- 湿度を上げる
- 根気強く待つ
子株を土に挿して(転がして)おけばいずれ発根していきます。
葉だけ成長して親葉が枯れてしまった場合でも、リカバリー可能です。
親葉が完全に枯れている場合は、取り除きます。
親葉を取り除く理由は、取り除くことによる発根促進効果をはかる事と、親葉にカビが生えたり腐ったりして子株に悪い影響を与えないためです。
ということで、枯れた親の葉をとりのぞきます。
親の葉を取り除くと、ピンク色の茎が見えます。
土に挿して管理しておきます。
イメージとしては、カット苗を過保護気味に管理する感じです。
小さな株は強い直射日光に弱いため、遮光をしたり、日陰で管理して発根を待ちます。
▼カット苗の発根管理方法はこちらの記事で解説しています。
-
【多肉植物】カット苗の根を発根させる方法を解説。発根のメカニズム【水やりは必須】
続きを見る
品種によって根が出づらい場合がある
無事に活着した白牡丹の葉挿し
例えば、白牡丹という品種がそうです。
白牡丹は、葉だけ先に出てきて、後から根が出てくるパターンが多い印象。
葉だけ先に出てきた場合は、直射日光を避けて、親葉の体力を温存しておくと良いです。
親葉が萎れてしまうと根が生える前に葉挿しが失敗してしまう場合があるからです。
根を伸ばすには、葉の生長点を土に埋めておき、適度に土を湿らせておく(根を伸ばせば水が吸えることを教えてあげる)ことが大切です。
強い直射日光や、長時間の直射日光に当たるとストレスを感じて成長が鈍ってしまうので、根が生えるまでは日陰管理がおすすめ。
水やりなどの管理方法にも原因がある
水分不足で枯れた
水やりが少ないと、根が弱ってしまいます。
新鮮な根は白や薄いピンク色をしていますが、弱った根は茶色っぽい色になります。茶色っぽくなった根には水を吸う能力が無い。すなわち、役に立たない根ということです。
葉挿しが小さいうちは、少量頻回の水やりで親葉の体力を温存しつつ、生えてきた根を弱らせないように管理する必要があります。
葉の挿し方が浅く、日差しで根が弱った
挿し方が浅い
葉の生長点が土から出ていると、葉挿し成功率が下がります。
生長点の乾燥が原因となります。
せっかく伸びた根が日差しにあたって弱ってしまう場合もあります。
日陰であれば根が弱るのを軽減できますが、葉挿しの成長速度は遅くなります。
なるべく、根が土に入っていけるように生長点を土に埋めることが重要です。
まとめ
当記事では、「葉挿しの葉が出たけど根が出ないパターン」について解説しました。
対処法としては、以下の手順でOKです。
- とりあえず、日陰に移動(体力温存をはかる)
- 湿度を上げる
- 根気強く待つ
根が出ないときは、ただ転がしておくだけでも発根しますが、枯れてしまうことも多い。