当記事では、多肉植物の葉挿しのやり方を詳しく解説します。
葉挿しをやってみたいけど、やり方をいまいち理解していない方や、葉挿しが失敗して困っている方向けの記事となっています。
多肉植物の葉挿し成功率を上げる方法
多肉植物の葉挿しは、人によってやり方が違います。
今回は、私が実践している「葉挿し成功率90%以上を目指せるやり方」を解説します。
大前提として、葉挿しを成功させるためには、
- 春~秋に葉挿しを行う
- 葉は丁寧にもぎとる
- 水やりタイミングの最適化
- 葉挿しが出来る品種なのかを調べる
などが挙げられます。
逆に、葉挿しが失敗する要因は・・・
- 冬に葉挿しをしている
- 葉を根本からもいでいない
- 水をやりすぎて腐らせる
- そもそも、葉挿しができない品種である
などの理由が考えられます。
葉挿しがの成功率を高めるために、細かいやり方も含めて解説していきます。
葉挿しが難しい品種
葉挿しの成功率が低い品種があるため、葉をもぎ取る前に調べておく必要があります。
- 葉が対になっている品種(乙女心、恋心など)
- 斑入りの品種(親と同じ斑は生まれない可能性が高い)
葉挿しが難しい品種は、挿し木で簡単に増やせます。
葉挿しの成功率を上げる工夫
葉をもぎ取る前の親株に肥料を与えておくことで、成功率が高まるため、数日前にハイポネックス等の液肥を与えておくと良いです。
肥料を与えた親株から採取した葉には、新芽を出すためのパワーが蓄えられていると考えています。
紅葉した葉よりも、緑色の葉のほうが成功率が高いといわれていますが、栄養素を含んでいるか重要だと考えられます。栄養素を含んでいる株は紅葉しづらく、緑色が濃いからです。
普段から太陽光を浴びている親株の場合も、成功率が高まります。
要するに、健康的な個体から採取して、葉挿しをすれば成功率が高く、徒長して肥料も与えていない個体からの葉挿しは成功率が低くなります。
葉挿しに使う土にも、栄養素があったほうが成長速度が速まるため、市販の花の培養土(バーク堆肥やココピートがベースとなっているもの)を土の全体量の50%程度の割合で混ぜ込んで使用しています。
花の培養土には、木の屑や木の破片が混ざっているため、ふるいで取り除いてから使います。
土の中にオルトラン粒状を混ぜ込むとカイガラムシの被害を防ぐことができます。
葉挿しの手順
私が実践している葉挿しの手順を解説します。
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1葉をもぎ取る
葉挿しの芽は、葉の付け根の部分から出てくるため、葉をもぎ取る際に付け根の部分を傷つけてしまった場合は芽が出ません。
そのため、葉の付け根を傷つけないように注意しつつ、下葉から順番にもぎ取ります。
▼もぎ取った葉にメネデールを使用するのもおすすめ。
身の締まったエケベリアや、ハオルチアは葉を取る順番を間違えると失敗しやすいので注意してください。
▼例外として、月兎耳や黒兎耳などは葉が千切れても発根し、芽が出てきます。
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【倍速で増やす】カランコエ「月兎耳(つきとじ)」の葉挿しの裏技を解説。ハサミで切りましょう。
続きを見る
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2すぐに土に挿す
根や葉が出てから土に挿す人もいますが、すぐ挿した方が成長が速いです。
なので、もぎたての葉を挿してしまいましょう。
土に置くだけと解説するサイトもありますが、土に置くだけだと根の成長が遅くなる、乾燥に弱くなる等のデメリットがあるため、土に埋めたほうが良いです。
- 縦挿し : 楽ですが、芽が出るまでの期間が長い為、不安になる。
- 横挿し : スペースの節約になる。茎が若干曲がって成長する。
- 斜め挿し: 斜め45度くらいの角度で挿す。土から抜けづらい。
いずれの方法をとっても無事に発芽、発根するので、好みで挿して問題ありません。
葉が丸まっている品種は斜めに挿すと土から抜けづらいのでおすすめです。
発根までを土に挿さずに行う方法もあります。葉っぱが大量にある場合はや、土に挿す時間が無い時におすすめ。
▼一例は、こちらの記事を参考にしてください。
-
【多肉植物】葉挿しを最速で発芽、発根させる方法。土を使わない。
続きを見る
葉挿しの置き場所は、明るい日陰~半日陰がベストです。
直射日光を受けると発根前に葉が萎れる原因となるので注意してください。
植物は、発芽や発根の際にホルモンを出しています。
1つの葉が成長すれば、他の葉もつられるようにして発芽します。
原理としては、
- 1つの葉が成長を開始することで、他の葉が発芽に適した環境であると判断する
- 他の植物に負けないように成長を早める(競争させる)
そのため、ひとつの鉢に複数の葉を挿すことで、成長が速まる効果があるという説があります。
そんな効果があるのかないのかは別として、ひとつの鉢に複数の葉を挿すことでスペースの節約にはなります。
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33日後に水をやる
土に挿してから3日後に、鉢の高さの3分の1が湿る程度の水を与えます。
その後は、土が乾燥したら3日後に水やりを繰り返します。
早ければ2~3週間で新しい芽が伸びてきます。
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4芽が出たら日の当たる場所に置く
徒長を防ぐために、芽が出たら日の当たる場所に移動します。
ここまでくれば成功したも同然ですが、水を切らしすぎると萎れていくので気を抜かないようにします。
芽が出た後も、土が乾燥したら3日後に水やりを繰り返します。
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5鉢上げする
500円玉くらいのサイズまで成長したら、鉢上げをします。
ここまでくれば、立派な多肉植物です。
失敗しないポイント
- 春~秋に葉挿しを行う
- 葉をもぎとった後、すぐに挿す
- 3日後に水をやる
- 適度な肥料が必要
これらを守れば、成功率90%以上になります。
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