葉挿し 徒長

基本の育て方 多肉植物 多肉植物の増やし方

【ひょろひょろ】多肉植物の葉挿しが徒長した時の対処法【徒長させない葉挿し】

当記事では、多肉植物の葉挿しが徒長してしまったときの対処法を解説します。

 

葉挿しが徒長気味で困っている方、徒長した際の対処法が知りたい方向けの記事となっています。  

徒長の見分け方や、徒長させない葉挿し方法も解説しているので、参考にしてください。

 

この記事で学べること

  • 葉挿しが「徒長する原因」が分かる
  • 徒長の「正しい見分け方」が分かる
  • 徒長させない「葉挿し方法」が分かる

 

多肉植物の葉挿しが徒長する原因

葉挿し 徒長

多肉植物の葉挿しが徒長する原因は、

  • 日光不足
  • 水のやりすぎ
  • 肥料のやりすぎ

であることが多い。  

水や肥料のやりすぎも徒長の原因となりますが、大きな要因は日光の不足によるものです。

 

葉挿しを日光に当てて育成すると、葉挿し成功確率が下がります。葉が日光に負けて萎れたり、ジュレ状態になったりします。

そのため、日陰や遮光を行って管理することが多いですが、芽が出た後に日光を浴びることができない場合、高確率で徒長します。

 

解決するには、葉挿しを日光に当てるタイミングが重要となります。

では、どのタイミングで日光に当てるのか、解説していきます。  

 

葉挿しを日光に当てるタイミング

葉挿し 徒長

私が実践している葉挿しの管理方法を基本に解説していきます。

私の葉挿し方法を3行でまとめると、

  • 葉を取ったら、すぐに土に挿す
  • 最初は、明るい日陰~半日陰で管理
  • 挿してから3日後に水をやる

 

※詳しいやり方を知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。

葉挿し 失敗しない
【成功率90%以上】多肉植物の葉挿し成功率を上げる方法を徹底解説

続きを見る

 

step
1
葉挿しを行う

私が実践している葉挿しの管理方法を基本に葉挿しを行います。

失敗を防ぐために、明るい日陰~半日陰で管理し、水やりタイミングを最適化します。水やりタイミングを最適化することで、乾燥による失敗、蒸れによる失敗を極限まで減らします。

挿した葉から芽が確認できるのは、2~3週間後です。

 

おすすめの管理方法は、芽が出る前から弱い日光に当てておくこと。土から葉が出てくると同時に日光が当たることで徒長を防ぎます。

 

芽が出てきたら、次のステップへ進みます。

 

step
2
土から葉がでてきたら日光に当てます。

葉焼けのリスクを抑えるために、遮光を行って段階的に当てる日光を強めていくと良いでしょう。

 

遮光が難しい場合は、

  • 芽が出ていない:1日1時間程度、日に当てる、もしくは日陰で管理
  • 葉が出てきたら:1日3時間程度、日に当てる
  • 株が100円玉サイズになったら:1日8時間程度、日に当てる

といったように段階的に置き場を変えて管理すると良いです。

 

小さいうちから太陽の光を浴びて育てば、株が日光に慣れるので葉焼けすることが無くなります。

日光に当てたほうが葉挿しの成長が早くなるといった効果も期待できます。

 

この段階では、水やりは土の3分の1程度が湿る程度を与えます。正確には、根の伸びている範囲の土が湿れば問題なし。水を与えすぎても徒長の原因となるので調整します。

 

step
3
植え替え

500円玉程度のサイズまで成長したら、植え替えが可能。もちろん、植え替えをせずにそのまま育てることも可能ですが、いくつかのメリットがあるため植え替えを行っています。

 

このタイミングで植え替えを行うメリットは、

  • 水はけの良い土に変えることが可能
  • 元肥の更新が可能
  • 自分の好きな鉢で管理できる

ことです。

 

それは、本当に徒長なのか?

葉挿し 徒長

上の写真のハムシーは、茎が伸びていますが徒長ではありません。

茎が伸びるのは、植物としては正常です。

 

徒長かどうか見極める方法を解説します。

  • 葉も伸びている → 徒長
  • 葉の葉の間隔が大きい → 徒長
  • 茎は長いが、葉の間隔が狭い → 徒長でない

茎が伸びるのが正常な品種もあるので、以上の点をふまえて本当に徒長なのかを判断します。

 

葉挿し 徒長

日光に当てて育てた乙女心。

茎は伸びていますが、葉の間隔が狭いため、徒長ではありません。

乙女心は、茎が伸びながら成長しやすい品種です。

 

多頭になると、徒長するかも

葉挿し 徒長

葉挿しは、成長とともに複数のロゼットを形成することがあります。多肉植物界隈では、「多頭」と呼ばれる現象です。

多頭で茎が伸びやすくなる理由は、葉が重なり合うため、日光を求めて茎を伸ばすからです。

 

多頭による徒長は、500円玉程度のサイズに成長した時点でカットして仕立て直しすることで解決できます。

多頭の場合、各ロゼットの成長速度が異なる為、大きくなったものから切り離していくのがおすすめ。カットする位置によっては脇芽が発生することもあり、多肉植物を無限に増やすことが可能。

 

ただ、注意点もあります。

大きなロゼットをカットすると、小さなロゼットに日光が当たるようになります。

それにより、成長が促進されたり葉の色が良くなったりしますが、今まで日陰になっていた葉が葉焼けするリスクもあります。

そのため、様子を見ながら日照時間や日照の強さを調整する必要があります。

 

葉挿しのやり方次第で100%の確率で徒長する

葉挿し 徒長

土に深く挿して育てた場合、見た目は徒長していないように見えますが、土の中で徒長しています。

つまり、上で紹介した私の葉挿し方法だと、土の中で茎が徒長してから地上に芽が出てくるのです。

このやり方には、いくつかのメリットがあります。

  • 根の張りが強くなる
  • 根が張っていないときに葉が土から抜けづらい
  • 深く挿すことで葉挿しの生長点部分の乾燥を防ぐ

 

葉挿しを挿す際の土の深さ

例えば、花や野菜の種まきは、0.5~1cmの土の深さが基本といわれています。(発芽に光が必要な種を除く)

種子の成長のメカニズムは、

  1. 根が出る
  2. 地上までの茎が伸びる
  3. 葉が展開する

多肉植物の葉挿しも同じように、0.5~1cmの土の深さに生長点を埋めるのが最適だと考えます。

0.5~1cmの土の深さに葉挿しの生長点を埋める場合、花や野菜の種子と同じ順序で成長(根が出て、茎が伸び、葉が展開)します。

花や野菜の種の場合でも、土の上に置いて水をやるだけで成長します。ただ、根が上手く張ることができなくなるため、土に埋めるのが重要です。

 

多肉植物も同じように、

生長点を土に深く挿すことで根がしっかりと伸びます。そのかわり、土の中で茎も伸びます。

芽が出るまでに時間がかかりますが、土から芽が出てからの成長を速度は早いです。(しっかりと根付くためと思われます)

 

徒長させたくない場合の葉挿し

葉挿し 徒長

絶対に徒長させたくない(茎を短くしたい)場合は、葉を横向きに挿して生長点に軽く土をかけて管理します。

葉が展開してからすぐに日光を浴びることができるため、葉挿しの成長が早くなるというメリットもあります。

 

葉を横向きに挿すデメリットは、葉が土から飛び出やすいこと。

葉が土から飛びでたまま長期間放置すると、カルス化したり、うまく根付けずに葉挿しが失敗する原因になります。

 

徒長した場合は、段階的に日光を強める

葉挿し 徒長

葉焼けを防ぐために、「徒長した場合は、段階的に日光を強める」必要があります。

上の写真は、葉挿し後に徒長気味だった株を日光に当てたもの。葉の色が良くなり、ロゼットが締まってきました。

 

注意点として、

日陰で管理していた多肉植物をいきなり日光に当てると葉焼けを起こします。葉焼けは、葉のクロロフィルが直射日光で損害を受けて生じる障害です。

早いと1日で葉焼けしますが、日陰に戻して数日たてば回復します。

 

葉焼けを防ぐためには、急激な環境の変化を避け、徐々に日光に慣らす必要があります。

遮光を行って日光を弱めたり、短時間だけ日光に当たる場所へ移動して管理します。

 

徒長した多肉植物の仕立て直し

葉挿し 徒長

徒長した葉挿しの茎をカットして、土に挿すだけで仕立て直すことが可能。日光不足で徒長した株をある程度育ててから仕立て直しを行います。

 

注意点は、葉が小さいうちは失敗する可能性が高いこと。

ロゼットの直径が500円玉程度のサイズになってから仕立て直す必要があります。

 

葉挿し 徒長

こちらは桜牡丹。

葉挿しから育った株で、徒長気味だったものを日光に当てて修正した個体。

生長点付近の葉は締まっていて、ロゼットも綺麗になりました。カットして仕立て直せば完璧です。

 

葉挿しが徒長したら正しい対処で解決可能

最後に、この記事で解説した対処法をまとめます。

  • 葉挿しから芽が出たら日光に当てる
  • 水と肥料は適量を与える
  • 葉焼けに注意する

一番重要なのは、日光に当てること。

 

徒長を防ぎ、株が強く育ち、葉の色も良くなります。

しっかりと日光に当てれば水や肥料が多少多くても徒長しません。

 

ただ、急に強い日光に当ててしまうと葉焼けするので注意が必要となります。

 

created by Rinker
ダイオ(Dio)
¥895 (2024/10/04 13:38:25時点 Amazon調べ-詳細)

日光の強さ調整が難しい場合は、遮光ネットを使って光を弱めておくと失敗を防げます。

安価な物なら1000円以下で売っているので、活用しましょう。

-基本の育て方, 多肉植物, 多肉植物の増やし方