多肉植物の枯れ葉処理

基本の育て方

多肉植物の枯れ葉はどうする?放置するとどうなるのか?正しい処理方法を解説。

 

多肉植物を育てていると、必ずと言っていいほど、枯れ葉が発生します。

 

「枯れ葉はなぜ発生するのか?」

「枯れ葉は取り除いたほうが良いのか?」

「枯れ葉は取り除かずに放置するとどうなるのか?」

 

多肉植物を15年間育てた経験から、初心者向けに解説していきます。

 

枯れ葉は取り除くのが安全

まず、結論から。

 

枯れ葉は取らなくても大丈夫ですが、取り除かないことでデメリットもあります。

  • 見栄えが悪い
  • 枯れ葉が土の上に落ちると蒸れの原因となる

植え替えのときに枯れ葉の処理をする人が多いですが、気が付いたときにピンセット等で取り除いてあげるのが確実です。

 

自然に取れた葉を土の上に放置すると、蒸れの原因となる場合があるので、土の上の枯れ葉も取り除きましょう。

 

枯れ葉の原因とは?

多肉植物の枯れ葉

枯れ葉

多肉植物の枯れ葉は、様々な要因によって引き起こされます。

  • 成長の過程で枯れ葉が発生(正常)
  • 水の不足
  • 栄養不足
  • 過剰な水やり
  • 冬に凍る
  • 病気や害虫

1つずつ解説していきます。

 

成長の過程で枯れ葉が出る(正常)

多肉植物の枯れ葉

ブロンズ姫(正常)

成長の過程で枯れ葉が発生するのは正常。

古い葉から枯れていき、カリカリになるまで萎み、最終的には下葉が取れます。

 

下葉が取れながら茎が徐々に伸びていくのは正常ですが、葉と葉の間隔が広い場合は徒長しています。

 

多肉植物の枯れ葉

虹の玉(徒長)

上の写真は、徒長気味の虹の玉です。

切り戻して日光に当てていれば綺麗に回復します。

 

多肉植物の枯れ葉

虹の玉(正常)

十分な日光に当たって育った虹の玉は、葉と葉の間隔が狭く、夏でもわずかに紅葉していました。

 

エケベリアでも、正常な成長をして茎が長くなった場合、ロゼット部分が綺麗な茎の長い株が出来上がります。

 

水の不足によるもの

多肉植物の枯れ葉

若緑

多肉植物は、水が不足した場合、葉全体が柔らかくなり、張りが無くなります。

その後、古い葉から萎んでいき、葉がカリカリに乾燥して枯れ葉が発生します。

 

クラッスラ系は水が不足すると茎ごとカリカリになっていきます。

茎がカリカリになると、挿し芽の成功率が下がるので早めの対処が大切です。

 

多肉植物の枯れ葉

水やりが十分なクラッスラ系は下葉が枯れない

 

多肉植物は水が大好きなので、葉に張りが無くなったら水やりを行いましょう。

 

栄養不足によるもの

多肉植物は、常に新しい葉を発生させています。

新しい葉は、エケベリアでいうところの「ロゼットの中心部分の小さい葉」のことですね。

 

栄養が不足すると、古い葉を消費して新しい葉を発生させるため、古い葉が枯れ葉となります。

 

適度に肥料を与えることで、古い葉の消費を防ぐことができます。

ただし、肥料のやりすぎは厳禁。様子を見ながら少しずつ施肥していくことをおすすめします。

 

▼肥料について詳しく知りたい方は、こちらの記事が参考になります。

多肉植物に与える肥料の最適解は?肥料を上手に使って大きく育てる方法

続きを見る

 

過剰な水やりによるもの

過剰に水をやると、蒸れて葉が落ちることがあります。

過剰な水やりとは、たっぷりと水をやることではなく、土が乾いていないうちに水をやる行為の事を言います。

 

多肉植物は、水が大好きですが、過湿には弱いです。

落ちた葉が水分を含んでいて、ぐにゃぐにゃになっていた場合は、加湿が原因かもしれません。

 

対処方法は、水はけの良い土に植えて正しい水やり管理をすることです。

 

冬に凍ったことが原因

多肉植物 寒波

冬に凍ったペンデンス

多肉植物の葉が凍ってしまった場合、落葉します。

私も、大寒波が来た際にペンデンスや月兎耳などが被害に遭いました。

▼過去の記事はこちら

多肉植物 寒波
【大寒波】多肉植物の寒さ対策。冬の管理方法を初心者向けに解説。

続きを見る

 

病気や害虫によるもの

多肉植物の枯れ葉

葉焼け

病気や害虫が原因で葉が落ちる・・・というか枯れることもあります。

 

私が過去に経験した被害は、

  • カイガラムシに生長点を破壊させる
  • ナメクジに葉を喰われる
  • 過湿で葉がブヨブヨになる
  • 夏の直射日光に当てすぎて枯れる
  • 冬に凍って葉が落ちた挙句、茎も折れる

 

病気は、水はけの良い土に植えて、日当たりの良い場所に置き、正しい水やり管理をすればほぼ防げます。

 

▼害虫被害は、オルトランDX粒状や、アルバリン等を使って予防するのが大切です。

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▼薬剤についてもっとりたい方向け

多肉植物 薬剤 おすすめ
多肉植物の病気・害虫予防に使える薬剤を紹介【ナメクジはヤバい】

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多肉植物の枯れ葉の正しい処理方法

枯れ葉は取らなくても大丈夫ですが、取り除かないことでデメリットもあります。

  • 見栄えが悪い
  • 枯れ葉が土の上に落ちると蒸れの原因となる

植え替えのときに枯れ葉の処理をする人が多いですが、気が付いたときにピンセット等で取り除いてあげるのが確実です。

 

枯れ葉の取り方

多肉植物の枯れ葉

枯れ葉があります。

枯れた葉は、ピンセット等で引っぱれば簡単に取り除くことができます。

セダムなら触っただけで葉が落ちますが、エケベリアなどの葉が頑丈な品種はピンセットを使って取り除きます。

 

土の上に枯れ葉が落ちている場合は、なるべく拾って取り除きます。

 

使用するピンセットは、100円ショップで売っているもので十分です。

 

土の上に落ちた枯れ葉も処理するべき理由

多肉植物の枯れ葉

自然に落ちた枯れ葉

 

取り除いた葉は、土の上に放置せずに処分します。

自然に取れた葉を土の上に放置すると、土が乾きづらくなって蒸れの原因となったり、取れた葉が腐敗したりする可能性もあります。

 

枯れ葉が土の上に積もると、微生物によって分解されて栄養となるはずですが、多肉植物の土は乾燥気味に管理するのが鉄則なので、微生物の働きが弱くなります。(微生物は土が湿っていないと活動しない)

 

枯れ葉が積もりに積もった場合、土が乾きづらくなって微生物は働きます。

しかし、多肉植物にとっては蒸れの原因となるわけです。

 

つまり、土の上に放置せずに処分するのが安全です。

 

ピンセットで葉を取り除く際は、他の葉を傷つけないように注意して作業しましょう。鋭利なピンセットを使うときは要注意です。

 

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