夏の到来とともに、多くの方が多肉植物の管理に不安を感じているのではないでしょうか。
特に水やりは、夏の多肉植物の管理で最も重要かつ難しい要素の一つです。
今回は、多肉植物の夏の水やりについて、詳しくお話ししていきます。
夏の水やりの基本
夏の水やりは夕方が最適です。
多肉植物は夜間に水を吸収するので、夕方の水やりが効果的。
日中は気温が高く、水がすぐにお湯になってしまうため避けましょう。
ホースで水やりをする際は、必ず冷たい水が出るまで流してから使用してください。ホースの中の水はお湯になっていると、多肉植物の根を痛めてしまいます。
私の水やりの頻度
私は、週に1回~2回の頻度で、少量の水やりを行っています。
具体的にはポットの土が1~3cm湿る程度。
水を与えるタイミング
夕方が最適です。
鉢の中の土が完全に乾燥してから2~4日後に水を与えます。
鉢を持ってみて、軽ければ土が乾いている証拠。
普段からポットを持ち上げてみて、乾いている状態の重さを確認しておくと良いでしょう。
水をやる量
「少量」と、「たっぷり」の2つの方法があります。
初心者の方は、少量頻回の水やりがおすすめです。
少量頻回(おすすめ)
- 土の表面から1~3cm程度を濡らす
- 週1回~2回程度の頻度
- 乾きが早いので、初心者にもおすすめ
「多肉植物のお世話をたくさんしたい方」にもおすすめの方法。
少量の水を与えるので、蒸れにくい。急な天候の変化にも対応しやすいのでおすすめ。
やり方は、シャワーで5秒程度の水やり。これで、1~3cmが湿ります。5秒間は水のやりすぎに感じるかもしれませんが、シャワーだと意外と湿らないのです。もちろん、鉢の大きさによって調整してください。
たっぷり
- ポット全体の土を濡らす
- 2週間に1回程度
- 下部の根まで水が行き渡る
シャワーでゆっくりと10秒以上、水をかけてあげます。
鉢底から水が出たあと、2~3秒ほど追加で水やりを行えば、鉢全体が湿ります。
たっぷりの水を与える場合は、底面吸水で水を与えるのも良い方法です。
底面吸水用のトレーも売っているので、ぜひ利用してみてください。
たっぷりの水を与える方法は、天気予報を見てタイミングを見計らうのが良い。
水やりにベストなのは、曇りや雨の日。さらに、翌日の気温が暑すぎなければ最高です。
雨の日なら雨ざらしにするのも手ですが、2日以上雨ざらしにするのは避けます。
毎日水やり
毎日、水やりをしたい人もいるはず。
毎日、水やりをしたい場合は、ペットボトルのキャップで1杯(約5cc)を与えるのがおすすめです。
これなら毎日行っても問題ありません。
活力剤
必要に応じて、リキダス等の活力剤も使うと良いでしょう。
多肉植物の夏バテを防ぐことができます。
霧吹き(補助的な役割)
午後4時頃に霧吹きを行うことで、以下の効果が期待できます。
- 植物の表面温度を下げる(クールダウン効果)
- ダニの予防
- 乾燥を防ぐ
特に、ダニ対策はしっかりとしておきたいところ。ダニの被害に遭うと葉が黒くなり、見た目が悪くなる原因となります。
シャワーで水を強めにかけて飛ばすことでも退治できます。
ダニ専用の薬剤で退治することもできるので、検討してみてください。
夏でも生育を止めないのが大事
水やりを完全に止めてしまうと、生育が止まり枯れてしまう可能性が高くなります。適度な水やりを続けることが重要です。
水不足は、葉焼けや枯れる原因になります。定期的に植物の状態をチェックし、必要に応じて水やりを行いましょう。
形が崩れても、気にしすぎない
夏場は多少の枯れや形崩れは避けられません。
完璧を求めすぎず、秋に向けて再び育て直す心構えを持つことが大切。
ポイントは、
毎日、多肉植物を観察すること。数が多いならチラ見でもOK。
ジュレている葉を見つけたり、焦げている株を見つけたりします。早期発見できれば枯れるのを防ぐことができます。
夏バテしてしまった多肉植物を見つけたら、直射日光を避け、風通しの良い明るい日陰に置きます。水やりは控えめにし、植物の状態を見ながら少しずつ行います。
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【ジュレ・葉焼け】多肉植物の夏の育て方。枯らさないためのポイントと水やりのコツを解説。
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夏を乗り切ろう
まとめると、
- 水やりは夕方に行う
- 少量頻回の水やりがおすすめ
- 霧吹きはダニ予防になる
- 必要に応じてリキダス等の活力剤も検討
夏の多肉植物の水やりは、適切な頻度と量、時間帯を守ることが重要です。
また、霧吹きなどの補助的な方法も活用し、植物のストレスを軽減させましょう。
完璧を求めすぎず、秋に向けて再び美しく育つことを楽しみに、夏を乗り越えていきましょう。