多肉植物の葉挿しには、赤玉土や培養土を使う方が多いと思います。
しかし、「アクアリウム用のソイルでも育つのでは?」と思って試してみました。

アクアリウム用ソイルの特徴は、
- 硬質赤玉を超える硬さの粒
- 粒は2~3ミリで赤玉細粒に近い
- 素材は黒土や赤玉を使っていることが多い
アクアリウム用ソイルは、水草育成のために作られた底床材です。保水性や保肥力に優れているため、多肉植物の葉挿しにも向いているように感じます。

そこで今回は、実際にアクアリウム用ソイルで葉挿しを管理してみた結果を紹介します。
結論からいうと、芽出しまでの初期管理は非常に優秀でした。
ただし、その後は注意点も多く、万人におすすめできる方法ではありませんでした。
アクアリウム用ソイルとは?
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アクアリウム用ソイルは、水草水槽で使われる底床材です。
今回使うのは、ジュン (JUN) プラチナソイル スーパーパウダー ブラックと、ニッソー カスタムソイル ブラウンの2種類です。
それぞれ黒土を固めたもの、赤土を固めたものです。粒の硬さは一般的な硬質赤玉土を超えていると思われ、三本線の硬質赤玉に匹敵します。
特徴は、
- 保水性が高い
- 適度に肥料分を含んでいる
- 粒が均一で細かい
- 根が伸びやすい
といった特徴があります。

実際に葉挿しで使ってみた結果

実際に試したところ、一番驚いたのは芽が出るスピードと発芽率の高さでした。
葉を並べて数週間管理すると、多くの葉からしっかりと芽が出てきます。
特に感じたメリットは、ソイルの粒が非常に細かいことです。
葉から出てくる小さな芽や根は非常に繊細ですが、細粒ソイルであれば自然に隙間へ入り込みやすく、根が安定しやすい印象を受けました。

また、適度な水分が長期間維持されるため、発根途中で乾燥してしまうことも少なく、芽出しだけを見ると非常に優秀な結果でした。
「葉挿しだけを目的にするならかなり使える。」
これが率直な感想です。
しかし成長すると問題が出てくる

一方で、そのまま育て続けると問題も見えてきました。
ある程度大きく育ってくると、成長が鈍くなる株が出始めます。
葉挿し初期は親葉の栄養を使って育ちますが、その後は用土や根から栄養を吸収しながら成長します。
アクアリウム用ソイルにはある程度の養分が含まれているものの、多肉植物を長期間育てることを前提としているわけではありません。
そのため、子株が大きくなってきたタイミングでは植え替えが必要だと感じました。
植え替えずに管理を続けると、生育が停滞したり、株がなかなか大きくならなかったりする可能性があります。
つまり、
- 芽出しまでは優秀
- 育成には向かない
という印象です。
結局は植え替える手間が増える
最大のデメリットはここです。
葉挿しが成功しても、その後に植え替えが必要になります。
葉挿しは数十枚から数百枚まとめて行う方も多いでしょう。
そのすべてを植え替えるとなると、かなりの手間になります。
せっかく管理が楽になると思って始めても、途中で植え替え作業が増えてしまうため、結果として作業量は多くなってしまいます。
市販の培養土でも十分だった

今回試してみて改めて感じたのは、市販の多肉植物用培養土や、自作の葉挿し用培養土でも十分良い結果が得られるということです。
培養土には最初から肥料分が含まれているものが多く、子株がある程度大きくなるまで、そのまま育てられます。
つまり、
- 芽も普通に出る
- 発根も問題ない
- 植え替えなくても育つ
というメリットがあります。
ソイルは芽出し性能こそ高いものの、その後の植え替えを考えると、トータルでは培養土の方が管理は楽だと感じました。
趣味で少量の葉挿しをする場合はソイルでも楽しめますが、大量に増やすのであれば培養土の方が効率的でしょう。
ソイルを使う場合の注意点

アクアリウム用ソイルを使う際に最も注意したいのが、水の管理です。
上の写真は、雨に当たって水分過剰になった後の株。
ソイルは非常に保水性が高く、一度水を与えると長期間湿った状態が続きます。
これは葉挿し初期にはメリットになりますが、水を与えすぎると親葉が腐る原因になります。
多肉植物は乾燥に強く、過湿には弱い植物です。
「まだ乾いていないかな?」と感じるくらいなら、水やりは控えた方が安全です。

また、鉢底穴のない容器はおすすめできません。
水が抜けないため、ソイルが常に湿った状態となり、蒸れや根腐れ、葉腐れの原因になります。
実際に管理してみても、鉢底穴のある鉢は必須だと感じました。
余分な水がしっかり排出されることで、過湿を防ぎやすくなります。
実際に試した結論

今回アクアリウム用ソイルで葉挿しを試した結果をまとめると、次のようになります。
メリット
- 芽が出やすい
- 発根しやすい
- 粒が細かく根が安定しやすい
- 初期の葉挿し成功率は高い印象
デメリット
- 成長すると植え替えが必要
- 水を与えすぎると葉が腐りやすい
- 保水性が高いため水管理が難しい
- 大量の葉挿しには作業が増える

芽出しだけを重視するなら、アクアリウム用ソイルは十分試す価値があります。
しかし、多肉植物をそのまま大きく育てたいのであれば、市販の多肉植物用培養土や自作培養土の方が、植え替えの手間がなく管理もしやすいでしょう。
実際に比較してみた結果、私自身は今後も葉挿しには培養土をメインで使う予定です。
アクアリウム用ソイルは「芽出し専用」と割り切れば非常に優秀ですが、総合的な管理のしやすさまで考えると、多肉植物専用の培養土が最も扱いやすいという結論になりました。